世の中の悩みは2種類に分別されます。
1つは自分でコントロールできる悩み①と、もう1つは自分ではコントロールできない悩み②です。
大事なデートの日に天気予報が雨や雪の場合に、どうにか晴れにならないかとテルテル坊主を作るのは②で、雨が降る前提でどういう予定を立てるかは①になります。
①は前向きな悩みなのでいろんな考え方が出てきますが、②は祈ることしかできないのでストレスになります。
こちらがあいさつしても相手が無視したり、覇気のない返事が返ってくると気分がめいりますが、相手に腹を立てて仕返しをしてやろうと考えるのは②で、自分にできることは忘れることか、相手の反応に関係なく自分のするべき挨拶はきちんとしようと考えるのが①かと思います。
自分は男前でないから女性からもてないんだと思って落ち込んで男前の人に嫉妬するのは②で、男前でないのなら外見以外の何か別のことで努力していくことが①かと思います。
①の悩みは、今後の人生にプラスになって自分の引き出しが増えていきますが、②の悩みは、メンタルがやられてしんどいです。
人間関係の悩みの多くが②に該当するので、人間関係の悩みはしんどいんだと思います。
親や大切な人が死にそうな時には、どんな悩みも小さく感じれますが、悩みがない時には小さなことが大きな悩みに感じれます。
入社したてで覚えることが多かったり、必死な時期には、やるべきことや覚えることで頭がいっぱいなので、①の悩みが頭を占めていますが、仕事や現場に慣れてきて余裕ができてくると②の悩みが忍び寄ってくるものです。
私の尊敬している京セラの会長だった故稲盛和夫さんは「必死に生きていないのは人間だけだ。必死に生きていれば悩みはなくなる」というようなことを言われていましたが、確かに必死の時には②の入る余地はないような気がします。
心に余裕があったり、暇だから②が忍び寄ってくるような気がします。
人間関係などどうでもいいことを②で悩んでいる時は、自分の中で、今は暇な時か他に悩むことがない幸せな時期なんだと思うようにしています。
日々、必死に生きるのはしんどいですが、「どうでもいいこと②に悩んでいるなぁ~!」と感じた時には、必死になる何かを見つけていくことも必要なのかもしれないですし、②で悩んでいる時には、流されるまま不平不満を言うのではなく、「自分は幸せなんだなぁ~」と俯瞰して、自分の今の状況に感謝するのも②の悩みを軽減することに役立つような気がします。